評価と贈与の経済学/内田樹,岡田斗司夫

評価と贈与の経済学 (徳間ポケット)』を読んだよ。これからの新しい生き方。

内田樹氏と岡田斗司夫氏の対談集。アッシ的にはおなじみの内田先生が初物の岡田氏とどんな会話をするのか楽しみ〜という感じで選書。っていうか某メーカの展示会でもらった本なんだけど。
で、どんな話をするかというと、アッシ的には社会学?っていう感じなんだけど、内田先生は、

それはこの対談が、ポスト・グローバル社会における「新しい共同体」のありかたと、そこにおける財貨・サービス・知識・情報の「新しい交易」のかたちをめぐって展開しているからです。
と、本書のタイトルを説明しているよ。つまりは「交易」という側面で「経済学」ってことかな。

冒頭では、現代社会を分析。そして、それを「イワシ化する社会」と表現しているよ。そう、塊になって泳ぎ、集団として大きな魚に似せているというあのイワシ。イメージは分かるよね。これを、

イワシ化する社会」っていうのは「脳化する社会」というのとおなじだと思うんですよ。みんなが頭で考えて、脳だけで判断するから、その選択が自分の生きる力を高めるか、生き延びる可能性を高めるかということを吟味しないで、ふらふらとマジョリティについてゆく。
と表現する内田先生。そう、身体からの情報は無視しているってこと。これってある意味怖いよね。でも、そうなってきているのが今の社会なんだよね。

で、もうひとつのキーワードは「パス回し」。内田先生曰く、

これはビジネスでもまったくおなじ。貨幣も情報も評価も、動いているところに集まってくる。貨幣の本質は運動だから、貨幣は運動に惹きつけられるんです。だから、どんどんパスを出していると、「あそこはパスがよく通るところだ」って貨幣のほうから進んでやってくるんです。
と。つまりは、「良きパッサーたれ」ということ。そうか、情報も同じだからね。

二人の会話がかみ合っているようなそうでないような箇所が多々あり(お二人は共通しているとそれぞれ述べているが)、この対談は成功だったのかどうか…。いやいや、アッシ的には内田先生のお話を聞けたのと、岡田斗司夫という人物の考え方を知ってということで成果のあった本でした〜。

評価と贈与の経済学 (徳間ポケット)
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