インテリジェンス 武器なき戦争/手嶋龍一,佐藤優

インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)』を読んだよ。裏には裏がある。

NHKのワシントン特派員で、よくTVに出ていた手嶋龍一氏。そして、アッシ的には説明のしようがない佐藤勝氏。この二人がインテリジェンスについて対談するのが本書。
そもそも、インテリジェンスって何なのか全く分かっていないので、対談の向かう方向性が見えず、理解が進まない話も多々有り。このグローバル化する世界で、それでいいのかと思うけど。

では、二人はどんな話をしているのか。例えば、インテリジェンスに向かう姿勢。

まあ、もっとも大事なのは好奇心ですね。簡単に言ってしまえば、私は権力の中枢に近づいて真実を知ることが面白かったんです。好奇心に従って、誰も知らない本当のことを知りたいと思った。それか らモスクワにいる日本人ジャーナリスト連中には負けたくないし、ロシア人エリートがクレムリンについてあれこれ言う以上のことが知りたい。
と佐藤氏。結果として気がついたらエリツィン大統領の隣の部屋に座っていた…と。恐るべし、佐藤氏の好奇心と探究心。

では、インテリジェンスをどう構築していくか。これについて、佐藤氏は、

そもそもインテリジェンスの世界では、組織よりも人なんです。人材を育てるのが先で、組織を作るのは最終段階。まず器をつくって、そこに自分たちをはめ込もうというのは、典型的な官僚の発想です。それは同時にインテリジェンスからもっとも遠い発想でもある。
と主張しているよ。そう、形から入るという箱もの行政はまさに官僚の 発想だよね。これはダメだとずっと言われ続けているのに直らない。日本の悪い面の文化なのかな。

でも、インテリジェンスは安全保障的にも最重要課題だと思う。「武器なき戦争」って言うけれど、情報を制すもの、世界を制すってホントだよね。だから、スノーデンの事件みたいのが起こるわけだけど。大丈夫かなぁ〜、いろいろ。

インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)
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