さざなみ軍記・ジョン万次郎漂流記/井伏鱒二

さざなみ軍記・ジョン万次郎漂流記 (新潮文庫)』を読んだよ。日本語が分からない。

井伏鱒二といえば、小学校だったか中学だったか、国語の教科書に『山椒魚』か何かが載っていて、それを読んだきり。印象も、太った眼鏡のお爺さんっていう感じ。本屋では、文庫の棚で『荻窪風土記』がちょっと気になる程度。
で、どうして今回井伏鱒二か。読みたかったのは「ジョン万次郎漂流記」。漂流記好きなアッシとしては、一応フォローしておくべき作品として認識していたから。

その「ジョン万次郎漂流記」は文庫本で約100頁ほど。そして、本当に漂流(無人島暮しを含む)していたシーンは、冒頭の20頁弱。だから、この話のほとんどはジョン万次郎の人生記。彼自身が若かったこともあるけれども、持ち前の好奇心と探究心で、他の四人とは違う人生を切り開いていくんだよね。
それでも、晩年の万次郎は、

ただ一つ思い出すだに胸の高鳴る願望は、捕鯨船を仕立て遠洋に乗り出して鯨を追いまわすことであった。
と、漁師としての夢は捨てきれなかったわけ。結局彼も、幕末というイベントに人生を翻弄された一人だったのかも。
そして、アッシが気になるのは、生き残った四人のうち、唯一ハワイに残った寅右衛門。何度も帰国のチャンスはあったのに、最初からその意思は無かったかのように拒絶。でも、人間って本当はそういう生き物かもしれないと思うわけ。住めば都って、地球上のどこでも通用すると思うよ。

本書の他の作品「さざなみ軍記」と「二つの話」は、日本語が分からなすぎて、よく分からん。こんなに日本語が分からないとは…。

さざなみ軍記・ジョン万次郎漂流記 (新潮文庫)
さざなみ軍記・ジョン万次郎漂流記 (新潮文庫)井伏 鱒二

新潮社 1986-09-29
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