青い鳥/重松清
『青い鳥 (新潮文庫)』を読んだよ。中学生の気持ちは微妙。
読む本を選ぶ理由は色々だけど、本書だけは予約した時の記憶無し。でも、何かのキッカケがあったんだと思う。多分、別の本で紹介されていたとか、そんな理由かも。
で、この物語はある中学校の先生と中学生のお話が八編。
先生の方は代用教員らしく、数ヶ月単位で中学校を渡り歩く。でも、その数ヶ月の間にもその学校の生徒と様々な形で関わり合っていくわけ。特に多感な時期の中学生だから、全てのお話が微妙なことばかり。普通の先生だったら、ありきたり言葉でお茶を濁して、ことが鎮まるのを待つだけって感じだけど、この先生は違う。ある理由で言葉数は少ないけれども、「たいせつなこと」を言う。
教え子の一人は、
「でも、その代わり、たいせつなことしか言わないじゃないですか。先生がしゃべることって、ぜんぶたいせつなことじゃないですか」と言う。意識しているわけではなく、ある理由でそうなっているのかもしれないけど、それが生徒にとっては、何か感じいるものがあるのかもしれないね。
もう一つ。いわゆる「ぼっち」。
先生は、ひとりぼっちの。子の。そばにいる、もう一人の、ひとりぼっちになりたいんだ。だから、先生は、先生をやってるんだ。とある生徒に言う。先生の役割ってたくさん。全部を完璧になんて無理だろうから、こういう先生もいて欲しいよね。理想論かもしれないけど。
というわけで、久しぶりに泣ける小説に出会えて、ちょっと重松清ブームがアッシの中で起きそうです〜。
青い鳥 (新潮文庫) | |
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