華氏451度/レイ・ブラッドベリ

華氏451度〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF)』を読んだよ。これもSF?

このところ、SF風の小説が続くけど、本書も一応SFの部類に入るみたい。ディストピア小説というカテゴリーでもあるみたい。で、ディストピアって何ってことになるけど、反ユートピアなんだそうで…。

本書のテーマの一つが焚書であるわけだけど、これって『図書館戦争』に繋がるものがあるし、『幼年期の終わり』の地球人が与えられるものに満足し、何も考えなくなったということにも通じるような気がするよ。
主人公モンターグ自身はこれについてどう考えていたのか?

「<前略>それから本のことも考えてみた。それではじめて本のうしろには、かならず人間がいるって気がついたんだ。本を書くためには、ものを考えなくちゃならない。考えたことを紙に書き写すには長い時間がかかる。ところが、ぼくはいままでそんなことはぜんぜん考えていなかった」
と言っているよ。そう、この発言から彼の気持ちに変化が表れてくるんだよね。

本書に関するコメントを見てみると、読み難い云々と書かれている場合があるけれども、それは比喩の表現の問題だと思う。その単語を頭の片隅に残しておくと、後でその意味がおぼろげながら分かってくるという感じ。それでも、全体的なストーリーは面白さがあるよ。

SFって何だろ。現代文明への風刺っていうのはあまりに単純な説明なんだろうけど。単なる科学読み物でないことは確かだよね。また、SFの名作を探してみようかなぁ〜。

華氏451度〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF)
華氏451度〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF)レイ・ブラッドベリ 伊藤典夫

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