世界と闘う「読書術」/佐高信,佐藤優

世界と闘う「読書術」 思想を鍛える一〇〇〇冊 (集英社新書)』を読んだよ。こんなたくさんの本は読めない。

佐藤優佐高信両氏の対談集。テーマは特に決まっていないみたいだけど、とにかく多岐に亘る。そして、そのネタとなるものが本。副題が「思想を鍛える1000冊」というくらいだから、話の中に出てくる話題はどれかの本に書かれていた内容が中心になるよ。

それにしても、佐藤優氏はよく喋る。佐高信氏はどちらかというと聞き役かも。それに、両氏ともよく本を読んでいるのは確か。本当に1000冊も登場したかは数えていないので分からないけど、この話の内容からして、さらに膨大な本を読んでいないとこんな話にはならないような気がするよ。

では、どんな話が展開さているのか。
まずは、佐藤氏が原発もiPS細胞も根は同じという論理。

人間の力によって、人間を作り出す。細胞を再生するということは永遠に生き続けたいという意志の表れでしょう。永遠に動くエネルギー、原発の発想とiPS細胞の思想は同じです。死を拒否している。だから生命倫理の立場からすると、ヨーロッパでは、iPS細胞を語るとき、必ず功罪の両論を併記するんですね。
と。そう、日本人は両手を挙げて万歳になるよね。これも空気の支配なのかもね。

もうひとつは「自由」について。

私がソ連にいたから余計にそれを痛感したのかもしれませんが、表現の自由というのは、究極には「沈黙する自由」、つまり自分の考えていることを強要されない自由だと思うんです。
と佐藤氏。う〜ん、これはアッシ的には新しい視点。確かにそう。公権力によって、告白させられない自由って大切かも。旧ソ連の選挙での投票率は99.9パーセントだったとか。怖いね。

各章の終わりに必読ブックリストが付き、巻末にも必読「新書」リスト有り。いや、ハッキリ言って、全部は読めません。でも、少しでもこの対談の中身にはついていけるように、本は読んでいきたいなぁ〜。

世界と闘う「読書術」 思想を鍛える一〇〇〇冊 (集英社新書)
世界と闘う「読書術」 思想を鍛える一〇〇〇冊 (集英社新書)佐高 信 佐藤 優

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