バカ学生に誰がした?/新井立夫,石渡嶺司

バカ学生に誰がした? - 進路指導教員のぶっちゃけ話 (中公新書ラクレ)』を読んだよ。視点を変えてみる…。

『最高学府はバカだらけ』以来、大学ギョーカイを伝えるジャーナリストとしては有名な石渡嶺司氏。今回もキーワードに「バカ学生」を使ってキャッチーなタイトル。本人もあとがきに書いているけれども、このキーワードで本が売れるとか。確かに、目に付くし、またかと思いながら、本屋で手に取ってしまうかも。飽きられるタイミングが難しいかもしれないけど。
で、今回は新井立夫というもう一人の筆者(アッシ的にはこの人がドラゴンズファンだというのがすごく気になる)を立てて、分担して執筆し、文体を石渡風に直したとか。だから、全編を石渡が書いたようにしか見えないわけ。

さて、視点を変えてみるということで、今回は高校の進路指導教員から見た大学進学についてのお話。だから、事例はほとんど高校側のお話。大学側は「高校教育がアホだから」と思っているわけだし、では、高校側の事情は如何にという感じかな。

まず、アッシが気になったのは、「無党派層」が増えたということ。つまりは進路を決められない高校生。いや、これはビックリ。手の打ちようがないというのが本音だよね。このまま受け入れる大学側もたまったものじゃないかも。

そして、進路指導教員の悩み。生徒、保護者、上司との板挟み。特に保護者対策がかなり大変かも。特に、保護者の進学の時代とは環境がかなり変わってきているからね。

最後に何故か未履修問題。進学対策に関係ないわけじゃないんだけど、これは根本的な問題だからね。

いや、文部科学省指導力不足云々ではない。学習指導要領を金科玉条としてしまう頑なな姿勢が問題だ。
と筆者。学習指導要領の順守なんて、いいかげんやめませんか?とまとめているよ。

進路決定は難しいのは確か。でも、その時点で今後の人生のすべてが決まるわけでもないし、やってみてダメなら違う方向へ進んでも大丈夫って考えておけばいいんだよね。でも、決めたことはまずはきちんとやってみることは大切だけど。最近、アッシの中で残っているキーワードが“多様性”だから。

バカ学生に誰がした? - 進路指導教員のぶっちゃけ話 (中公新書ラクレ)
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