夏の庭/湯本香樹実

夏の庭―The Friends (新潮文庫)』を読んだよ。少年時代の夏の思い出。

久しぶりに小説。夏には絶対にお勧めという本書だったけど、ず〜っと保留。自宅にあったので、読む気になれば、いつでも読める状態だったけど。
ここのところ、しばらくギョーカイ系の本ばかりだったし、少しアタマを切り替える意味で、読んでみる。

物語の主人公は“ぼく”(木山)を中心にその友達が二人(山下、河辺)。そして、もう一人“おじいさん”。“ぼく”は小学六年生で、時期は小学校最後の夏休み。
山下のおばあさんが亡くなったことで三人は死について考える。そう、この時期って、ヒトの死についてあまり真剣に考えることってないからね。
そんなことがきっかけになり、おじいさんと知り合いになる。知り合いって書いたけど、最初は少年たちの一方的な観察。それが、いつの間にか仲良くなり、少年たちとおじいさんの交流が始まる。
…とあらすじはここまで。

物語の全般的に、“死”に対する少年たちの考えが散りばめられている。人間なんて簡単に死んでしまうものなんだとか、生きていることが不思議なことなんだとか…。よくよく考えてみるに、アッシが六年生の時に、これほど真剣に“死”について、考えたことがあっただろうか。祖父が亡くなったのは四年生頃、祖母が亡くなったのは中学の時。う〜ん、それを言うと今でも考えていないかも。
分からないんだけど、なんだか真剣に考えてしまうというこの感覚。大人になると無くなってしまう感覚かもしれないね。
お盆のこの時期は、子供の頃を思い出しながら“死”について考えるちょうどよい時だったかもしれません〜。

夏の庭―The Friends (新潮文庫)
夏の庭―The Friends (新潮文庫)湯本 香樹実

新潮社 1994-03
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