大学の思い出は就活です(苦笑)/石渡嶺司

大学の思い出は就活です(苦笑): 大学生活50のお約束 (ちくま新書)』を読んだよ。普通が一番難しい。

著者紹介欄には「ライター・大学ジャーナリスト」とある石渡嶺司氏。『アホ大学のバカ学生』などかなり個性的なタイトルの著作が多いけど、中身はどれもいたって真面目。多少の皮肉や嫌味はあるけど、特に嫌な感じもせず。大学がジャーナリズムの対象となるのは近年のことで、ある意味世間にさらされる対象となることは、大学としては刺激になるんだけどね。

話が逸れたかも。本書の中身に戻る。
タイトルに「就活」とあるけど、就活そのものの話というより、副題「大学生活50のお約束」の通り、4年間の学生生活をどう過ごすかという点に重点が置かれているよ。勿論、最後は就活なので、そこへのたどり着き方が問題なんだろうけど。

では、学生生活の中身ってなんだろ。まずは、大学の授業。勿論、しっかり授業には出なくてはならない。サークル活動もそれなりに必要。アルバイトもしなくてはならない。これだけで、大学生活ってもう手一杯なのに、まだまだやらなくてはならないこともある。資格取得の勉強や留学など。
それを考えると、昔の学生は楽だった〜。

就活の現状をこうも表現する。

世間一般で知られている企業が500社あるとして、どうも就活生はその500社に、全員めがけて突撃しているだけのような印象があります。
と。そう、これは本当にそういう印象。世間一般で知られていない優良企業だったたくさんあるのに。当たって砕け散っているだけの就活なんて…。

で、色々と書いてあるけど、筆者の総括は一言。「ふつうの学生生活を送れば就活もうまくいく」と。この「ふつう」が意外に難しい。何がふつうかも大学生には分からないんだよね。そこが社会人と学生の違いなんだとも。
「ふつう」ということ。これがホントの「リア充」なんじゃないかなぁ〜。

大学の思い出は就活です(苦笑): 大学生活50のお約束 (ちくま新書)
大学の思い出は就活です(苦笑): 大学生活50のお約束 (ちくま新書)石渡 嶺司

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