生物多様性のウソ/武田邦彦

生物多様性のウソ (小学館101新書)』を読んだよ。結局は環境問題。

池田先生の『環境問題のウソ』を読んで以来、環境問題は深く知りたいと思っているアッシ。だから、武田先生の著作もあちこち読み漁っているわけだけど、本書はまたちょっと毛色が違うかなと選択。図書館でも予約状態だったから、最近メディアにも登場する武田先生はある意味注目されているのかも。

と言うことで、生物多様性
結局は、生物の歴史は地球の歴史。地球の歴史は環境の変化。だから、生物を語ることは環境を語ること…ということで、環境問題に落ち着くわけ。
と、結論じみたことをここで言ってしまっては、元も子もないので、どんなストーリーかを少しだけ紹介。

まずは、生物の進化から。「トライアンドエラー」で色々な種を作り、失敗作もあり成功作もあるという試行錯誤の連続で、生物は進化してきたということはよく分かる。それはどのような意味を持つのか。

古生代からずっと生物はこのように進化し、古い生物が力尽きて絶滅し、新しく競争力の強い生物が繁殖してきました。人間がおらず、「絶滅危惧種を保護しよう」などという活動がなかったからこそ、少しずつ進化して形も生活もより合理的で寒さにも強い生物が増えてきたのです。
そう、絶滅危惧種を保護するという行動には疑問を呈す。というか、ハッキリ反対。うん、絶滅する種があったからこそ、生き延びる種が強くなったということも言えるのかも。さらに言うと、絶滅する種があったからこそ、人間という種が誕生できたのかもしれないよね。

さらには、国際問題。

つまりは、「生物多様性は、地球温暖化と並んで、アメリカとヨーロッパが自国を優位にするために、環境という名の下で持ち出してきた国際戦略」ということもできます。
と。これは、新手の植民地支配とも。人間の欲望は底無し沼だ…。

最後は、CO2。
地球誕生直後の大気は90%がCO2だったけど、それが現在は0.04%。その間に、植物がせっせとCO2をO2に変えたり、地球環境に固定化されていった。このままCO2が無くなってしまうと、炭素を作る元が無くなり、生物は滅亡する。でも、地球温暖化対策はCO2削減を目指している。これは矛盾だわ。

その他として、日本的というか情緒的な話もあるけど、もうこれ以上は書かず。とにかく、地球環境なんて人間が制御できるものでもなく、人類はなすがまま。それでいいように思うんだけど…。

生物多様性のウソ (小学館101新書)
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