文学部がなくなる日/倉部史記

文学部がなくなる日―誰も書かなかった大学の「いま」 (主婦の友新書)』を読んだよ。現代大学事情の一般向け入門書。

筆者の倉部氏は某私立大学の元大学職員。大学プロデューサーノートというブログを開設していて、アッシも定期的に巡回していたところ。日本の大学の情況を、あれこれと紹介していたサイトだったけど、今は某予備校に転職し、そのブログも沈滞気味。ブログはそんな状態だったけど、倉部氏本人はなお一層のご活躍で、いよいよ本書を上梓するまでに。

さて、本書。
副題に、“誰も書かなかった大学の「いま」”とあるように、現代日本の大学事情を分かりやすく解説しているよ。特に「文学部」をネタにアレコレとという感じ。では、どうして文学部なのか。簡単にいうと、文学ではメシが食えない(就職できない)という印象が強いから。そこに大学の課題を見出して解説するわけ。確かに、ほとんどの人がそういう印象を持っているよね。だから、大学は学部の名称を工夫するわけ。ホントは中身が重要なのにね。
ただ、文学部はこのまま黙っては引き下がらないわけで…。リベラルアーツ系の学部に改組したり、社会人・シニア向けの講座を開設したりと生き残り策を展開する。捨てたもんじゃないよね。>文学部。

後半はAO入試をネタに、入試と大学選びについて考える。AO入試の本来の意味と目的って、ほとんど一般の人たちには理解されていないような…。ましてや、受験当事者の高校生や高校教員にも理解されていないのではないかなぁ…と思うけど、本書を読むとその辺の事情のスッキリ分かる感じ。
偏差値じゃないんだよ、皆が東大を目指すんじゃないんだよってことが分かれば、目からウロコなんだと思うけどなぁ…。

業界人的にはほとんどが基礎知識で、逆に知らなければモグリという内容だけど、アッシ的には内容を再確認。改めて、スッキリ分かった〜という感じです〜。

文学部がなくなる日―誰も書かなかった大学の「いま」 (主婦の友新書)
文学部がなくなる日―誰も書かなかった大学の「いま」 (主婦の友新書)倉部 史記

主婦の友社 2011-02-05
売り上げランキング : 122313


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

応援クリックはこちら→にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ