日本らしい自然と多様性/根本正之

日本らしい自然と多様性――身近な環境から考える (岩波ジュニア新書)』を読んだよ。でも、日本らしいって何だろう。

図書館で見かけて気になっていた一冊。表紙の花々の写真にも惹かれていたし、アッシ的には里山のイメージって感じ。
で、実際にどうだったかというと、まさにドンピシャ。日本の原風景をイメージする里山の自然をテーマにしているよ。そして、その里山の自然はどのような自然なのか。筆者は「半自然生態系」だと言っているよ。「半」っていうとなんか中途半端な気がするけど、この場合、この「半」に重要な意味があるわけ。つまりは、人間の手によって撹乱された自然がそこにはあって、それが里山の自然ってこと。田、畦道、用水、草刈り場、放牧地など、どれもが人間によって作られたものだけど、それが見事に里山の風景を作っているからね。

では、人間による撹乱とは何か。
例えば、「焼畑」という手法。古来から行われていた手法だけど、大雑把に見えても、それは合理的な手法だったんだよね。その他の代表的な手法としては、「刈り取り」があるよね。この「刈り取り」でも、タイミング、回数によって、植物の生態系が全く変わってしまう事例が紹介されているよ。

その他、帰化植物の問題。
基本的に、帰化植物の繁栄は、生物多様性を損なうというスタンス。確かにそうと思える事例が紹介されているよ。

とは言え、この歳になって、野に咲く花々に注目できるようになったアッシにとっては、そこに花が咲いているだけでも、嬉しいんだけど。でも、半自然生態系って、そんなものじゃなく、まさに日本らしい自然が展開されているんだろうね。アッシも「ホットスポット」を探してみたいなぁ〜。

日本らしい自然と多様性――身近な環境から考える (岩波ジュニア新書)
日本らしい自然と多様性――身近な環境から考える (岩波ジュニア新書)根本 正之

岩波書店 2010-05-28
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