小惑星探査機 はやぶさの大冒険/山根一眞
『小惑星探査機 はやぶさの大冒険』を読んだよ。科学と技術はここまで進歩していたのか。
今年の6月、小惑星探査機はやぶさのカプセルが地球に帰還したニュースが流れていて、アッシ的には注目はしていたけれども、その詳細については自分で積極的に調べるには至らず。
でも、宇宙好きのアッシ。本屋で本書を見つけると早速図書館で予約したけれども、既に予約多数。やっぱり、宇宙好き、そして「はやぶさ」の偉業にロマンを感じる人は多いんだろうね。
筆者は、ノンフィクション作家の山根一眞氏。2003年5月のはやぶさ打ち上げから、2010年6月の地球への帰還までを克明に描くノンフィクション。
で、どんな7年間だったかというと、それはもうピンチの連続。過酷な宇宙空間だからハードウェア系のトラブルがほとんど。それをどう乗り切るか。
まずはバックアップ装置で対応。各種機器は冗長化されているし、装置の故障は想定内。さらには、一つの機器が色々な用途に使えるようになっているよ。それを可能にするのがソフトウェア。あらゆるピンチの局面で、プログラムを書き換えて、はやぶさに送り、装置の動作を変えているよ。
もうひとつは、はやぶさは自律型ロボットということ。縁日点付近まではやぶさが遠ざかると、地球との通信に要する時間は往復で32分。例えば、はやぶさの姿勢が崩れてそれを発見し修正するまで、最低でも32分も掛かるわけ。それをやらないために、はやぶさは自律的に姿勢を直す。アタマが良いよ。
7年間のはやぶさの旅を一言で表す言葉があるよ。
「わくわく、はらはら、やきもき」この言葉に解説は不要。詳しくは本書を読むべし。読者も「わくわく、はらはら、やきもき」の気持ちを体感できます〜。
小惑星探査機 はやぶさの大冒険 | |
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