脳の中の人生/茂木健一郎

脳の中の人生 (中公新書ラクレ)』を読んだよ。茂木さん話の繰り返し。

久しぶりに茂木さんの本だけど、茂木さんのツイッターはほぼ毎日確認中。毎朝の連続ツイートは読み応えがあるよ。
で、本書は『読売ウィークリー』に連載されていたもの。1話3頁単位だから、読みやすいよ。内容的には、いつもの脳科学をネタにしたいつもの茂木さん話。知っている話が多かったけれども、改めて読み直すと、また脳がスッキリする感じ。そう、このスッキリする感じも、茂木さん言うところのドーパミンの放出なのかもね。

で、その幾つか、スッキリする話を紹介。
“どうすれば「ひらめく」のか”の項では、西田幾太郎の「哲学の道」を例に取る。我々が「哲学の道」を歩いても、まったく何のひらめきもない。それは、周囲の景観に注意を奪われてしまうから。西田幾太郎は毎日歩くことで、もはや新しいものもないから、思索に集中できたのだと。脳的にいうと、脳が「退屈」しなければダメだということ。
そう、アッシがひらめくのは、風呂に入って頭を洗っている時が多いよ。無になり、ひたすらゴシゴシやっていると、「あっ、あれだ。」って湧き上がる。ただ、残念なことに、風呂場ではメモするものがないってこと。それが悩みの種だよ。

国語の試験問題の話題には、清水センセーの作品『国語入試問題必勝法』の話題も登場するよ。国語の問題を脳科学的に分析すると、それは「メタ認知」を要求しているのだと。それは、

問題文の中に没入するのではなく、その「外」に立って、外部の視点から客観的に文章を読み、その特質を明確に掴むことが必要なのである。
と言い、国語問題は、文章のメタ認知の能力を問うていると。考えるとはまさにそういうことなんだよね。一箇所に没頭するとか、委細にこだわって周りが見えないとかでは、問題の解決にならないわけで…。

繰り返すようだけど、いつも考えているモヤモヤしたものを、茂木さんが脳科学的に解説してくれると、またスッキリする感じ。また、同じような話も繰り返し聞くことで、脳にしっかりとインプットされていく。これも、茂木さんの戦略にまんまと嵌まっているのかなぁ〜。

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茂木 健一郎

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