活字のサーカス
『活字のサーカス』を読んだよ。本を読むヨロコビはさまざま。
椎名誠が本と読書について綴るエッセイ。旅先で、通勤電車の中で、と、本を読むシチュエーションは様々。
旅先で読む為には、やっぱり文庫本か新書。椎名誠の場合、例えば、一ヶ月の旅なら10冊。その内訳は、翻訳ミステリー3冊、翻訳SF2冊、時代劇もしくは歴史小説1冊、ノンフィクション2冊、軽いエッセイ1冊、古典の名作もの1冊だと。
アッシの場合はどうか?いつもは乱読気味だけど、ミステリーやSFはほとんど読まず。科学読み物や哲学モノが中心。ただ、旅となると、ちょっと軽めを選択するかなぁ〜。普段は読まないミステリーも日常を脱するという意味で読んでみようという気になるかも。と、いうことで、アッシの場合の10冊は、科学読み物3冊、旅行モノ3冊、文学系2冊、評論1冊、エッセイ1冊といったところか。
では、通勤電車の中ではどうか。椎名誠がサラリーマン時代、地下鉄でポケミスを読む女が気になる。もちろん、その女性自身も気になるのだが、何を読んでいるのかがすごく気になる。
ぼくに何か地球破壊的な勇気と決断があったら、そのポケミスの女のところに行ってこの気持ち、すごくよく分かる。電車の中で人の読んでいる本が気になるし、自分が読んだ本を人に教えたくなるし…。
「いま何を読んでいるのですか?ぼくが最近読んだこの本はものすごく面白いからぜひ読んでみてください。この本はあなたにあげます!」などと言ってしまいたかったのだが、そんなことはたとえ世界が海に沈もうが風にとばされようが自分には絶対できないだろうな、ということもよくわかっていた。
さて、本を読む喜びとは何だろうね。椎名誠は、電車などに乗って本を読んでいると得した気持ちになると。それは移動しながらもうひとつ別の業務を遂行している、というヨロコビであると。
これにも、まったく同感。アッシ的には人生の時間を無駄には使っていないぞという自己満足的なヨロコビではあるんだけど。
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