下流大学が日本を滅ぼす!

下流大学が日本を滅ぼす!』を読んだよ。『最高学府はバカだらけ』に続き、“バカ”の連発。

『最高学府はバカだらけ』の二番煎じ風の本書。それでも、あまりに酷い大学生の実態。ホントかよ?って疑いたくなるが、あくまで筆者の取材に基づいていると。
アッシの周りにもたくさんの大学生がいるけど、こんな連中ばかりでないことを祈るばかりだ。あ〜、祈っているだけじゃダメかぁ〜。

さて、そのバカ学生の実態。
闘争心、忍耐力、精神力、ついでに体力無し。だから、諦めも早いと。その一方でヘンにまじめ。このまじめというのが、また怪しくて、

「考えることを放棄してしまった、思考停止のまじめさなのではないか」
という分析も有り。とりあえず、与えられたことをやるという姿勢が、まじめに見えるのだと。だから、好きにやれと言われると、何もできなくなる…と。

モンスターペアレンツの話題も。筆者は、「ファミレス、回転寿司化する大学」と表現しているよ。もう、親にも学生にも大学が甘く見られているのだとも。そして、今の学生はテレビを見ている感覚で授業を聞いているのだと。う〜む、これは納得。テレビはあくまで受動的。主体的にはなり得ないよね。最近の大学の講義室にはプロジェクタとかAV設備とかが必須になりつつあるのは、いいような悪いような。

そして、バカ学生が社会人となると…。親が決めたレールの上を何も考えずに進んできただけだから、いきなり社会の風は厳しすぎる。ダメ社会人の誕生だ。
抽象的な議論に付いていけないし、結局は手に職をつけた方がよかったりする場合も出てくるわけ。

最終章では、筆者の教育改革制度の提案が有り。
いい悪いは別にして、抜本的に改革することは必要だよね。でも、すごいエネルギーが必要だと思うよ。関わる人々の範囲が膨大になるから。特に大学の先生は保守的だからね。

さて、最後に。
ことの根本は、大学が増えて18歳人口が減れば、必然的に進学率が上がり、勉強しなくても大学に入れるようになったこと。とりあえず、大学でも出ておくかという姿勢で大学を卒業した学生が社会人として巣立っていく。これじゃ、社会も混乱する。
そういう意味で、『下流大学が日本を滅ぼす!』というタイトルは、アッシ的に違和感があるんだけどなぁ〜。

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