哲学ってなんだ
『哲学ってなんだ』を読んだよ。岩波ジュニア新書にしては難しい…。
題名通りの内容だけど、なんだかスッキリ分かった!!までは辿り着かず。
冒頭は筆者の哲学との出会いについて。そこでは、哲学の思考法について述べるているよ。哲学の思考法は、真理をつかむためではなく、普遍的な世界のあり方を“作り出す”ための方法であると。
そう、哲学というと真理を探究するというイメージがあったけど、それはちょっと違うってことが分かった。
それを踏まえて、哲学とはなにか…というと、「世界」説明の方法である、と。近代哲学の登場以前は、宗教=神話が「世界の意味」を説明していたと云う訳。宗教との比較の中で出てくるのが、哲学の方法の基本原則。「非物語」「原理思考」「再始発」の3つ。詳しくは本書で。
哲学のパラドックスにも触れる。「アキレスと亀」「クレタ島人のパラドックス」「世界の始発点はあるのか」などの、パラドックスやアポリアについて、哲学はどう考えたのか?これにはカントが答えているよ。「事実問題」を考えているようであって、実は「推論方式」を考えているだけに過ぎないのだと。そして、これは哲学の弱点であるとも。
その後、近代の哲学者たちが続々と登場するよ。
デカルト、カント、ルソー、ヘーゲル、キルケゴール、ニーチェ、ハイデカー、フッサールetc。
ここでは、「自由」という概念について、深く探求する。「自由」を哲学はどう捉えていったのか。アッシは「自由」の奥深さを十分堪能。
最後は、「自由」の発展系として、「自己」とは何か。ここではフロイトが登場して、深層心理と「自己」の関連について、考察しているよ。
「自由」の中に他人との関係において、「自己」が位置付けられる。他人との承認ゲームを成り立たせることにおいて「自己」が存在するんだろうね。
こういう風に、読後感をまとめてみると、哲学について分かったような気になるけど、実際はまだまだ何も分かっていないような気がする。
それでも、入門としては、この内容で限界。本格的な本を読んだら、どうなっていたことやら…。う〜む。
哲学ってなんだ―自分と社会を知る (岩波ジュニア新書) | |
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