見える日本、見えない日本

『見える日本、見えない日本』を読んだよ。養老先生が阿部謹也先生と対談していた〜。

地元公共図書館のサイトで「阿部謹也」で検索したら、本書がヒットしたよ。ラッキ〜って感じ。
副題に「養老孟司 対談集」とあるように、養老先生と各界著名人との対談集。アッシの気になる対談者は、藤原センセーと阿部謹也先生。

まずは、藤原センセー。数学は美的感受性とアナロジー(類推)だとか。岡潔先生の話も出てくる。藤原センセー曰く、

岡潔先生は、日本人が数学に強いのは俳句のせいだと言われます。五七五から、世界を宇宙を想像する。そういう習慣が小さいときからついていて、想像力が発達しているのだと。
と。想像力もそうだけど、凝縮の美しさも俳句にはあるんだろうなぁ〜。そして、その想像力がアナロジーに繋がっていく。
ヨーロー先生曰く、
アナロージーが、子供のときから鍛えられているのですね。
と。

そして、阿部先生。まずは世間論。「○○が好きですか?」という問いに対し、「個人的には」と前置きが付くことが多いよね。それに対し、

その場で自分の好みを言ってよいかを考え、枠の中でしか発言できないんです。
と。赤面恐怖症も、世間に対して緊張するからだとか。つまりは、世間に期待されている役割を演じなくてはならないからと。
そして、教養論。
農民や漁民は自分が社会とどうつながっているかを知っていますが、サラリーマンにはその実感がない。だから、○○大学卒とか一部上場といったことで不安を紛らわすわけです。
だから、本当の教養は農民や漁民の方が蓄積が大きいと。これは先生の持論だったね。
いじめ問題にも言及する。いじめ問題の解決方法は、学校に行かなくても生きていける道を作るしかないと。
親は「学校なんかに行かなくてもよい」ということがはっきり言えない。<中略>世間の構造がわかれば、説明できる。説明すれば子どもはわかるし、子どもが理解すれば共闘もできるんです。
アッシ注目の二人の対談だけ取り上げたけど、都会は「意識の世界」、田舎は「無意識の世界」だとか、意識の世界では「あ〜すれば、こ〜なる」だとか、死体はモノかヒトか?といったヨーロー先生の持説がアチコチに散りばめられているよ。
あ〜、『超バカの壁』も読まなくちゃ〜。
見える日本、見えない日本―養老孟司対談集
見える日本、見えない日本―養老孟司対談集養老 孟司

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