包帯クラブ

包帯クラブ』を読んだよ。若々しい気分に、そして自由な気分になれるかも。

ある地方都市を舞台に、女子高校生を中心に繰り広げられる個人的な活動の報告書…という形で物語が始まる。
登場人物はすべてカタカナのあだ名。勿論、本名はあるけど。そして、その命名がいかにも高校生っぽい。っていうか、中学生並みかも。

「傷ついた心を包帯で巻くことによって、手当てをする。」
難しい言葉でいうと、そういうコンセプトで活動するのが主人公を中心としたグループが“包帯クラブ”。
その前身は主人公たちの中学時代の“方言クラブ”。全国の方言を駆使して会話する。だから、あちこちに方言が使われているよ。そして、物語の後半にも、話を解読されないようにと、方言が使われる場面も。

さて、包帯を巻く要因。いかにも高校生らしい心の傷つき方。その縁のモノに包帯を巻くことに彼らは集中する。

途中で挿入される関連の人々のコメントがよい。物語が終った後の逸話を語るから、それらをイメージしながら本文を読む。これからどうなるんだろ…という好奇心を満たしてくれる。

今の高校生の考えていることと自分自身の高校時代、自ずと比べながら読んだけど、今の高校生は大人になっているなぁ〜と感じた一冊でした〜。

包帯クラブ The Bandage Club (ちくまプリマー新書)
包帯クラブ The Bandage Club (ちくまプリマー新書)天童 荒太

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