世界遺産・知床がわかる本

世界遺産・知床がわかる本』を読んだよ。♪知床の岬に〜、ハマナスの咲く頃〜。

2005年に世界自然遺産に登録された知床について、その自然を紹介した本だよ。

簡単に自然と言ってしまったけれども、そこには地形、気候、植生の地学的なものから、動物、植物、鳥類、魚類などの生物学的なものまで、含まれているよ。そして、それぞれのカテゴリ毎にその生態を詳しく紹介しているよ。

そして、それらの生きもの達を総合的に考えていく。章のタイトルにもあるけど「海と陸が一体となった生態系」は面白い。
そこにはシベリア大陸を流れるアムール川の影響があったり、オホーツク海の特殊な構造(シベリア大陸、サハリン、北海道、千島列島、カムチャッカ半島に取り囲まれた浅い海)による影響があったりして、豊な海を作り出している。まさに地球規模的な影響の集大成なのかも。

そして、人間との共存。原生的な自然が残っている知床でも、奥多摩で発生している自然破壊と同じような問題が起きているのもビックリ。日本には原生的な自然はほとんど存在しないに等しいから、これだけの自然をいかに守っていくかは重要な課題だよね。

世界遺産・知床がわかる本 (岩波ジュニア新書)
世界遺産・知床がわかる本 (岩波ジュニア新書)中川 元

岩波書店 2006-09
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