考えないヒト
『考えないヒト』を読んだよ。書名と内容に乖離があるような…。
最近、考えない人が多いよなぁ〜って思うことが多いよ。よ〜く考えれば、理解できたり解決できたりするのに、どうも最初からそれを放棄しているような…。
そんな普段からのアッシの思いにピッタリ〜って思って読み始めたんだけど、ちょっと違っていたよ。
ポイントは「ヒト」と「人」。本書は生物学的な意味での「ヒト」を指しているよ。
そのヒトがケータイを持つことでどのような変化が起こるのだろうか?ケータイを持つ人々を分析し、サルとの比較を交えて出した筆者の結論は、10万年前の人類が言語を持つ前まで状態までに退化するという。
確かに今の日本人はコミュニケーション能力は退化しているような気がするよ。でもケータイのせいだけじゃないよね。日本語能力の低下だから。やっぱり小学生には国語を勉強させなくちゃ。
また別の観点から、世間とのつながりも変化しているよ。以下、引用。
日本では、私たちひとりひとりの自己の意識は、依然として他者との関係の中で形成される部分がかなり存在していた。近代主義的個人のような、外界との対立をはらんでいなかった。ところがIT化によって、その関係の枠が途方もなく拡大し、かつ輪郭が曖昧になる。結果として、「私」というもの自体が、とらえどころのないものに変質してしまった。あ〜、ここにも日本人の世間が顔を出している〜。
#副題は「ケータイ依存で退化した日本人」とある。本書の内容はこの副題のほうがぴったりくるような気がするなぁ〜。
考えないヒト - ケータイ依存で退化した日本人 (中公新書 (1805)) | |
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