20歴史

地下旅!/酒井順子

『地下旅! (文春文庫)』を読んだよ。地下鉄版小さな旅。作家・酒井順子氏が東京の地下鉄に乗って、あちこちに出掛ける小さな旅のルポルタージュ。後半は全国や世界の地下鉄にも乗っているけど。 ちょっと残念なのは、地下鉄の話題よりも、その旅先でのアレコ…

武家の女性/山川菊栄

『武家の女性 (岩波文庫 青 162-1)』を読んだよ。皆がいきいきと生きていた。今回、図書館から借りた本書は、岩波文庫から1983年に第1版が出たもの。かれこれ30年も前のものだから、綴じ側の角は上下とも擦り切れて丸くなっているし、紙もすっかりセピア色。…

暴言で読む日本史/清水義範

『暴言で読む日本史 (メディアファクトリー新書)』を読んだよ。人間に暴言・失言はつきもの。つい読みたくなる清水センセー。今回は日本史の中の暴言を集め、それをセンセーなりに解説してみようというもの。あの有名なセリフがどんな背景で飛び出たか、なぜ…

この国のかたち〈5〉/司馬遼太郎

『この国のかたち〈5〉1994~1995』を読んだよ。ネタが尽きないのがスゴイ。「この国のかたち」シリーズの第5弾。毎回、同じようなテーマなんだけど、ちょっとづつネタが違って、話が尽きなくなってきている感じ。雑誌の連載モノなので、尽きることは前提では…

歴史を考えるヒント/網野善彦

『歴史を考えるヒント (新潮文庫)』を読んだよ。日本史だって分からないことだらけ。筆者は『日本の歴史を読みなおす』の網野先生。『日本の歴史を読みなおす』では、教科書に載っていない日本史を色々と知ることができたので、本書を本屋の店頭で発見した時…

80時間世界一周/近兼拓史

『80時間世界一周 格安航空乗りまくり悶絶ルポ (扶桑社新書)』を読んだよ。LCCもピンからキリまで。いきなりだけど、「80日間」ではなく「80時間」なので、念の為。 そう、約4日間の世界一周の旅。しかも、如何にして安い金額の航空券で行くことができるか、…

女流阿房列車/酒井順子

『女流阿房列車 (新潮文庫)』を読んだよ。一番贅沢な旅。いわゆる乗り鉄の酒井順子氏。徹底しているのが、乗ること以外にはそれほどテツに興味がないこと。それを証明するのが、乗っても寝てしまうこと。外の景色が素晴らしかろうが、どんなに珍しいテツ関係…

東京科学散歩/竹内薫,中川達也

『東京科学散歩(祥伝社新書220)』を読んだよ。散歩と科学の強引な組合せ。散歩は好き。特に初めての場所に出掛けるのは、新しい発見があるからワクワクする。いつも歩く場所も、ちょっとした新たな発見があると嬉しいよね。 というコンセプトで、東京都心…

昭和16年夏の敗戦/猪瀬直樹

『昭和16年夏の敗戦 (中公文庫)』を読んだよ。戦争について知らないことが多過ぎる…。つい最近、九段下駅の東京メトロと都営地下鉄のホーム壁撤去のニュースがあったけど、その立役者が猪瀬直樹氏。勿論、東京都副知事の立場としてだけど。さて、その猪瀬直…

日本人の誇り/藤原正彦

『日本人の誇り (文春新書)』を読んだよ。藤原先生の日本史。藤原先生は久しぶり。少し前までは、スバリと切れ込む歯切れの良い文章で、日本を救おうという姿勢が面白くて、度々著書を読んでいたけど、何冊も読むと、流石に食傷気味に。でも、こうやって改め…

青春漂流/立花隆

『青春漂流 (講談社文庫)』を読んだよ。アッシの青春は20代で終わりだったか。雑誌「スコラ」に連載されたいたものが単行本となり、最後に文庫になったもの。「スコラ」自身が懐かしいし、「スコラ」が青春の思い出という輩も多いかも。著者は立花隆氏。彼も…

鉄道旅へ行ってきます/関川夏央,原武史,酒井順子

『鉄道旅へ行ってきます』を読んだよ。駅そば巡りは楽しそう。鉄道好きの作家三氏、酒井順子、関川夏央、原武史による鉄道三人旅。実際に鉄道に乗り、三者三様の感想やら意見やら。それでも、根本は鉄道好き。気が合わないわけはないわけで。さて、どこに行…

ガロア/加藤文元

『ガロア―天才数学者の生涯 (中公新書)』を読んだよ。ガロアとアーベルの違いが分かった…。フランスの数学者ガロアと言えば、「5次以上の方程式に一般解は存在しない」ことを証明したことで知られているけれども…。っていうか、これも数学業界で知られている…

武士の家計簿/磯田道史

『武士の家計簿 ―「加賀藩御算用者」の幕末維新 (新潮新書)』を読んだよ。芸は身を助ける。芸って算術のことだけど。映画が公開されている本書。映画は見ていないけど、題名がちょっと興味深いので注目していたけど、案の定、本の方も人気。図書館でも予約多…

この国のかたち (4)/司馬遼太郎

『この国のかたち 〈4〉』を読んだよ。まだまだ、日本史は奥が深い。このシリーズもやっと4冊目。年代的には1992〜1993年だから、もう20年も前。それでも、戦後的には40年も経っている。その段階で明治維新から戦前の日本を振り返る。司馬的には、明治末期か…

極北に駆ける/植村直己

『極北に駆ける (yama‐kei classics)』を読んだよ。植村直己に心陶中。『青春を山に賭けて』ですっかり植村直己に心を奪われたアッシ。引き続いて読む本としては、その後の彼の行動。ということで、1年間のグリーンランド滞在の記録である本書を選択。 元々…

父・宮脇俊三への旅/宮脇灯子

『父・宮脇俊三への旅 (角川文庫)』を読んだよ。作家もひとりの父親の立場になれば、普通の人間。宮脇俊三と言えば、かれこれ30年以上前、アッシが必死になって読み漁っていた。そう、時刻表マニア。アッシの場合、実際の旅に出ることもなく、だから鉄道マニ…

青春を山に賭けて/植村直己

『新装版 青春を山に賭けて (文春文庫)』を読んだよ。こんなに凄い人だったとは。凄い人とは本書の著者植村直己氏。アカスカのマッキンリーで消息を絶ち、かれこれ20年以上は経ったはず。あの時は、あぁ残念だなぁという思いだけだった。でも、本書を読んで…

物理屋になりたかったんだよ/小柴昌俊

『物理屋になりたかったんだよ―ノーベル物理学賞への軌跡 (朝日選書)』を読んだよ。小柴先生の印象が変わって。2002年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊先生へのロングインタビューを編集者がまとめたもの。小柴先生といえば、今年の6月にある研究会の講…

そうだったのか!現代史/池上彰

『そうだったのか! 現代史 (そうだったのか! シリーズ) (集英社文庫)』を読んだよ。知らないことが多すぎてショック…。メディアに引っ張りだこ気味の池上彰氏。朝のTV番組の解説にも登場し始めているけれども、その評判通り分かりやすさは上々。他の解説者が…

秘境駅へ行こう!/牛山隆信

『秘境駅へ行こう! (小学館文庫)』を読んだよ。幹線上に存在するのに、“秘境”とは此れ如何に。鉄オタまで行かないけれども、乗り物好き、鉄道好きのアッシ。中学時代は時刻表も愛読。 酒井順子の『女子と鉄道』を読んでから、ちょっと鉄オタ魂が復活して、図…

この国のかたち〈3 1990~1991〉/司馬遼太郎

『この国のかたち〈3 1990~1991〉』を読んだよ。こんなにも日本史が面白いなんて。『この国のかたち』シリーズの3冊目。3冊目くらいになると、マンネリとかパターン化するなんてことが一般の書籍ではよくある話なんだけど、どうも本書はその傾向がまったく無…

おんなひとりの鉄道旅 西日本編/矢野直美

『おんなひとりの鉄道旅 西日本編』を読んだよ。筆者は鉄道好きのカメラマン?『おんなひとりの鉄道旅 東日本編』に引き続き、その西日本編。南に行くだけあって、季節は春から夏にかけてが多いかも。まずは、岡山県の「柵原ふれあい鉱山公園」。旧片山鉄道…

おんなひとりの鉄道旅 東日本編/矢野直美

『おんなひとりの鉄道旅 東日本編』を読んだよ。第3セクターの鉄道がこんなに増えていたなんて。著者は矢野直美氏。最近流行りの「鉄子」の代表格かも。小学館の雑誌「BE-PAL」に連載されていたものが単行本になり、文庫化されるにあたって東日本編と西日本…

この国のかたち〈2(1988~1989)〉

『この国のかたち〈2(1988~1989)〉』を読んだよ。ちょっとした薀蓄も多いけど、それ以上の考え方。『この国のかたち〈1(1986~1987)〉』より半年振りにその続編。もともとは雑誌「文藝春秋」の巻頭に掲載されていたものだけど、ひとつひとつがよ〜く考えられ…

川を旅する

『川を旅する』を読んだよ。石神井川も旅してみたい。「FRONT」という川の雑誌があるらしい。川の雑誌っていうのも珍しいよね。そこに連載されていたもののうちの38編をまとめたもの。日本全国津々浦々の川を訪ねて、筆者が歩く。土手に上がって全体を眺めた…

続・日本の歴史をよみなおす

『続・日本の歴史をよみなおす』を読んだよ。歴史とは正解のない学問か…。前回の『日本の歴史をよみなおす』の続編に引き続き日本の歴史の常識を覆しているよ。今回のキーワードは「百姓」。一般に「百姓」というと「農民」というイメージがすぐに湧いてくる…

日本の歴史をよみなおす

『日本の歴史をよみなおす』を読んだよ。阿部謹也先生の名前も出てくるけど…。阿部謹也先生の本の中にも、この本の著者、網野善彦氏の名前が度々出てくるけど、最終的には意見の違いがあって、仲良しにはなれなかったみたい。学者の見識というものは、そうい…

「明治」という国家

『「明治」という国家』を読んだよ。やっぱり、流れが分かると歴史は面白い。『この国のかたち〈1(1986~1987)〉』で司馬遼太郎に興味を持ち、2冊目。上下に分かれているから、正確にいうと、2冊目と3冊目。 いきなり、タイトルの話だけど、本書のポイントは…

齋藤孝のざっくり!日本史

『齋藤孝のざっくり!日本史』を読んだよ。ホントにざっくりだけど、切り口を変えると歴史も楽しめるね。齋藤先生の日本史解説本。とは言っても、齋藤先生の解説だから、ちょっと捻りを加えるわけ。日本人は日本史について、知識はあるけど意味が分かってい…